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フルリーナ☆旅巡り美味めぐり

旅や取材で出逢った風景・エピソード・美味しいもの

「泣いた赤鬼」

節分の今日は、いっぱい豆を投げつけられて追い出されてしまった鬼さんたち。お役目ご苦労様。...

「オニワーソト」の言葉を聞くたびに、子どものころ大好きだった「泣いた赤鬼」の、優しいそして悲しく、いとおしい鬼さんたちを思い出します。


赤鬼さんの幸せを祈って 悪者になって ひっそりと姿をけした青鬼さん。青おにさんの悲しいほどのやさしさに、たらたら涙を流した赤おにさん
こ の場所は何度読んでも、子供の時も、そして今も
赤おにさんのように、涙がぽろぽろ出てしまいます。
ふたりとも、なんてすてきな鬼さんたちなんだろうと思います。

 

自分たちとは姿の違う鬼さんを恐がって、嫌って、仲良くなれない人間たち。そんな私たちの心のなかに潜む思い。
ほんとうに恐いのはそんなわたしたちの中の思いなのかもしれません。節分の日はそんなことも思い出させてくれます。
 
青鬼さんのお手紙から最後のくだりを・・・。

「あかおにくん。
 にんげんたちと なかよく まじめに つきあって、
 いつも たのしく くらしなさい。
 ぼくは、しばらく、きみと おわかれ。
 このやまを でてゆく ことに きめました。
 
 きみと ぼくと、いったり きたり して いては、
 にんげんたちは、きに なって、おちつかないかも しれません。
 そう かんがえて、たびに でる ことにしました。
 
 ながい たび、とおい たび、
 けれども、ぼくは、どこに いようと、 きみを おもって いるでしょう。
 きみの だいじな しあわせを いつも いのって いるでしょう。
  
 さようなら、きみ、
 からだを だいじにしてください。
 
 どこまでも きみの ともだち。 
  あおおに 」

  
   あかおには、 だまって それを よみました。
   三ども 四ども よみました。 
   いわの とに、 りょうてを あてて、
   あかおには、 かおを おしつけ、
   たらたらと なみだを ながして なきました。」